毎年3月8日は国連が定めた「国際女性デー」。 女性の地位向上を目指し、世界各地で催しが開かれます。 この記念日にちなみ、 熊本日日新聞社は「くまにち国際女性デーキャンペーン」を展開。 3月8日 (金) には、 びぷれす広場 (熊本市中央区上通町) で記念イベントを開催しました。
1904年3月8日、アメリカのニューヨークで女性の参政権を求めるデモが行われました。それが起源となり、「女性の社会参加と地位向上を訴える日」として15年に国連で制定されたのが、「国際女性デー」です。それから約50年がたちましたが、日本における女性の地位向上は道半ば。男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数」(2023年・世界経済フォーラム)によると、日本は146カ国中125位と、前年の116位から後退しました。特に政治・経済分野の指数が低く、政策方針決定を行う政治家や企業の管理職に女性が少ないという課題を抱えています。
熊本日日新聞社は国際女性デーに合わせて協賛社と共に、誰もが活躍できる社会を目指すキャンペーンに取り組み、3月8日には、びぷれす広場で記念イベントを開きました。会場には国際女性デーのシンボルである黄色のミモザの花々がずらり。道行く人々は足を止めて、見入っていました。ステージイベントでは、嘉悦なつ美さんやakariさん、cobyさん、古荘由美さんといった女性アーティストらがアコースティックライブを繰り広げました。トップバッターの嘉悦さんはこの日のために制作した女性に向けた応援ソングを披露。透明感のある声で歌い上げ、会場からは大きな拍手が送られました。
当日は、ステージの横に幕末から明治、大正の時代に、女性の地位向上のため尽力した益城町出身の矢嶋4姉妹のパネルを展示。熊本県や熊本市の男女共同参画センターで行われる国際女性デー関連の取り組みもステージ上で紹介しました。
母親にミモザの花束を贈ろうと立ち寄った岩根光咲さん(29・熊本市北区)は、「助産師として働いていることもあり、女性の地位向上は気になるテーマ。国際女性デーを通して女性の社会進出がもっと広まっていくといいなと感じました」と話しました。また、嘉悦さんのライブを観賞した武田頼弘さん(79・熊本市中央区)は「嘉悦さんのように活躍する女性がいることは喜ばしいことですね」と感想を寄せました。ミモザの花束を片手に多くの笑顔が集まった一日となりました。
イタリアでは、国際女性デーの3月8日、日頃の感謝の気持ちを込めてミモザの花束を女性へ贈る習慣があるそうです。 びぷれす広場でもミモザのミニブーケ100セットを無料配布。 ミモザの花をあしらったモニュメント作りのワークショップなども実施しました。
また熊本市の主催で、日没から22時まで熊本城天守閣をミモザカラ一に彩るライトアップが行われました。
国際女性デーに合わせ、 『くまもと県民交流館パレア男女共同参画センター』 と 『熊本市男女共同参画センターはあもにい』『天草市男女共同参画センター』は、3月を「くまもとミモザ月間」としてキャンペーンを展開しました。 各会場では、全ての女性が生き生きと自分の個性や能力を発揮できる社会の実現を目指し、セミナーやパネル展示などが行われました。
『RKK熊本放送』では3月8日、 後生川(ごしょがわ)凜アナウンサーがこの記念日に合わせたミモザカラーの衣装でニュース番組 「夕方Live ゲツキン!」に出演しました。後生川アナウンサーは「女性、男性にかかわらずそれぞれが能力を発揮できる社会になることを願っています」と話してくれました。